アトリエ・アッシュ アートサロン第4回のお知らせ

2022年3月22日(火)ヤマハ銀座コンサートサロン 10時00分 開講・開演

講演 1. 山本明尚「ロシア・ピアノ音楽の『銀の時代』」
〈概要〉
ロシア音楽の発展において、特に19世紀後半から20世紀初頭は、帝政ロシアの楽壇そのものの隆盛、音楽教育システムの発展と関連し、ピアノ音楽の創作と演奏が大いに盛り上がりを見せた時期でした。今回の講演では、ロシアの二大都市(ペテルブルク、モスクワ)の楽壇の歴史的流れを踏まえ、ロシア芸術史の文脈で「銀の時代」にあたるこの時期の作曲家とその作品をご紹介します。

~プロフィール~
山本明尚(やまもと あきひさ)
音楽学者。専門は20世紀初頭のロシア芸術音楽。東京都生まれ。2015年、東京藝術大学音楽学部楽理科を卒業(卒業論文「ニコラーイ・ロースラヴェツの『総合和音』――革新と伝統」)。在学中に安宅賞、卒業時にアカンサス音楽賞、同声会賞を受賞。2015年12月から翌年3月、モスクワ音楽院ロシア音楽史学科に留学。2017年、東京藝術大学大学院音楽研究科修士課程を修了(修士論文「1910~20年代ロシア・ソ連における「革新的音楽」の創作語法――先行者A. N. スクリャービンの「影響」をめぐって」)。同時に大学院アカンサス賞を受賞。2017年から2020年まで、日本学術振興会特別研究員(DC1、研究課題「20世紀初頭ロシアの「革新的作曲家」の「革新性」再考:先行者の同定と影響の考察」)。現在、同学博士課程およびロシア国立芸術学研究所(Государственный институт искусствознания)に在籍。モスクワを拠点として研究活動を行う。2020年9月より、公益財団法人ローム ミュージック ファンデーション奨学生。日本音楽学会、日本ロシア文学会、ロシア・フォークロアの会各会員。

講演2. 講師:前山裕司 (新潟市美術館館長)
〈概要〉
19世紀後半のロシアは、リアリズムと、懐古的でロマンティックな絵画で彩られています。1890年代から1920年代頃は、詩や文学で「銀の時代」とも呼ばれますが、美術も輝かしい時代でした。象徴主義、ロシア革命を挟むロシア・アヴァンギャルド、バレエ・リュスなどについてお話しします。

~プロフィール~
前山裕司(まえやま ゆうじ)
1953年東京生まれ。美術評論家。2018年から現職。1981 年筑波大学大学院博士課程中退、準備室から埼玉県立近代美術館に勤務。同館で企画した主な展覧会に1988年「動きの表現」、1995年「やわらかく 重く-現代日本美術の場と空間」(オハイオ州アーツカウンシル)、2003年「トルコ美術の現在 どこに?ここに?」、2009年「ロシアの夢1917-1937」、2012年「日本の70年代1968-1982」など。2003-04年にブダペストとモスクワを巡回した「心の在り処」(国際交流基金)をキュレーション。2016-19年、「ここから」(文化庁・国立新美術館)を監修。2001年から早稲田大学で「ロシア芸術の現在」を講義。2008年「青春のロシア・アヴァンギャルド」展、岐阜県美術館などで講演会。著作に『Contemporary Artists in Japan 133』(1992年)、『西洋美術館』(共著、1999年)など。2020年、令和2年度文化庁長官表彰

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