アトリエ・アッシュへようこそ!

アトリエ・アッシュへようこそ! ここは音楽を中心に諸芸術と歴史を愛する人々が集うアートサロンです。音楽家、芸術関連研究者が、分野を越えて語り合うサロンを創りました。年に2回、公開の講演と試演会を催しています。毎回テーマを決め、知らなかった事柄を知り、刺激し合って、自分の世界を広げていければと考えます。さらに、現在活躍中の若手ピアニストたちによる、新しいレパートリーを開拓するコーナーもあります。講演、演奏は、収録し、有料動画配信もしていますので、多くの方々がこのサロンの内容を楽しむことができます。是非みなさまのご来訪をお待ちしています。
秦はるひ・上田泰史
 

 

主宰者より

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メンバーの紹介

画:イリヤ・レーピン《サトコ》1876年

第4回アートサロンのご案内

2022年3月22日(火)ヤマハ銀座コンサートサロン 10時00分 開講・開演

講演 1. 山本明尚「ロシア・ピアノ音楽の『銀の時代』」

*(3/10追記)ロシアおよびウクライナ情勢の影響により、モスクワ在住の山本先生には現地からオンラインでご参加いただくことになりました。ご了承ください。

〈概要〉
ロシアのピアノ音楽は、19世紀末から20世紀はじめのいわゆる「銀の時代」に円熟期を迎えました。これには、19世紀全体にかけてのロシア音楽の楽壇そのものの発展、具体的にはロシアにおける本格的な音楽教育機関であるペテルブルク・モスクワ両音楽院の成立、職業としての作曲家・音楽家の確立、さらにはピアノという楽器そのものの発展などといったファクターが複雑に関連しています。本講演ではロシア・ピアノ音楽の「銀の時代」を中心として、そこに至る流れとしての19世紀ロシア音楽の発展、百花繚乱の作品が光る銀の時代、そしてそののちの「ロシア・アヴァンギャルド」へとつながっていく歴史的脈絡について、演奏会で演奏される曲に関するエピソードを交えながらお話しします。

山本明尚
音楽学者。専門は20世紀初頭のロシア芸術音楽。東京都生まれ。2015年、東京藝術大学音楽学部楽理科を卒業(卒業論文「ニコラーイ・ロースラヴェツの『総合和音』――革新と伝統」)。在学中に安宅賞、卒業時にアカンサス音楽賞、同声会賞を受賞。2015年12月から翌年3月、モスクワ音楽院ロシア音楽史学科に留学。2017年、東京藝術大学大学院音楽研究科修士課程を修了(修士論文「1910~20年代ロシア・ソ連における「革新的音楽」の創作語法――先行者A. N. スクリャービンの「影響」をめぐって」)。同時に大学院アカンサス賞を受賞。2017年から2020年まで、日本学術振興会特別研究員(DC1、研究課題「20世紀初頭ロシアの「革新的作曲家」の「革新性」再考:先行者の同定と影響の考察」)。現在、同学博士課程およびロシア国立芸術学研究所(Государственный институт искусствознания)に在籍。モスクワを拠点として研究活動を行う。2020年9月より、公益財団法人ローム ミュージック ファンデーション奨学生。日本音楽学会、日本ロシア文学会、ロシア・フォークロアの会各会員。

講演2. 講師:前山裕司 (新潟市美術館館長)
〈概要〉

19世紀前半のロシアは「プーシキンの時代」、「金の時代」と呼ばれます。この時代の文学は、自国ロシアの民衆や社会の現実に目を向けるようになります。美術でも、初めて農民を主役とする絵画が描かれ、ロシアの自然や人々の生活も描かれるようになりました。1863年、美術学校の堅苦しいアカデミズムに反発した画家たちは、地方都市を巡回する「移動展」を始め、民衆に近づこうとします。ロシア社会の実情に目を向けた「リアリズム」が主流となり、文学ではドストエフスキー、美術ではレーピンなどの世界的巨匠が活躍します。1890年代以降のロシアの文化は、多彩な芸術家が現れた「銀の時代」と呼ばれます。世紀末を彩る雑誌『芸術世界』の画家たちは、懐古的な主題とアール・ヌーヴォーの装飾性で時代を彩りました。この動向はヨーロッパを熱狂させた「バレエ・リュス」につながっていきます。20世紀に入ると、ロシアのコレクターが収集したピカソやマティスの絵画が、アヴァンギャルドを推進し、抽象芸術が誕生します。古いものを一掃した1917年のロシア革命は、つかの間でしたが、ロシア・アヴァンギャルドのユートピアをもたらしました。19世紀中頃からロシア革命の時代までのロシア美術についてお話しします。

前山裕司
1953年東京生まれ。美術評論家。2018年から現職。1981 年筑波大学大学院博士課程中退、準備室から埼玉県立近代美術館に勤務。同館で企画した主な展覧会に1988年「動きの表現」、1995年「やわらかく 重く-現代日本美術の場と空間」(オハイオ州アーツカウンシル)、2003年「トルコ美術の現在 どこに?ここに?」、2009年「ロシアの夢1917-1937」、2012年「日本の70年代1968-1982」など。2003-04年にブダペストとモスクワを巡回した「心の在り処」(国際交流基金)をキュレーション。2016-19年、「ここから」(文化庁・国立新美術館)を監修。2001年から早稲田大学で「ロシア芸術の現在」を講義。2008年「青春のロシア・アヴァンギャルド」展、岐阜県美術館などで講演会。著作に『Contemporary Artists in Japan 133』(1992年)、『西洋美術館』(共著、1999年)など。2020年、令和2年度文化庁長官表彰

★ご予約は parisharu2006@gmail.com まで

 

 

 

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